ビタミン剤

ビタミン剤のカテゴリーに属しているお薬およびその成分を解説しています。


アスコルビン酸(アスコルビンサン)
アスコルビン酸は毛細血管の抵抗力を高める作用や骨折時の骨修復を促進する作用、色素の沈着を抑える効果があるとされるお薬です。ビタミンC欠乏症やビタミンCを食事で十分に摂取できないような状態の場合処方されます。



アスコルビン酸・パントテン酸カルシウム(アスコルビンサン・パントテンサンカルシウム)
アスコルビン酸・パントテン酸カルシウムは、ビタミンC(アスコルビン酸)と、ビタミンB(パントテン酸カルシウム)の複合材です。メラニン色素の形成を抑えたり、コラーゲンの生成に役立つお薬です。



アルファカルシドール(アルファカルシドール)
アルファカルシドールはカルシウムの吸収を助けるはビタミンD活性剤で、少量の利用で効率的に作用します。主に、高齢者に対する骨粗鬆症の治療薬や慢性腎不全、ビタミンD異常代謝による疾病(くる病など)の治療薬としても用いられます。カルシウムを豊富に含む食品やカルシウム製剤と同時に利用することにより効果がアップさせる事ができます。



エトレチナート(エトレチナート)
エトレチナートはビタミンAから合成された薬で角化した皮膚細胞をはがして、新たに上皮を形成する作用があります。主に乾癬(かんせん)や魚鱗癬といった重い角化症の治療薬として用いられます。



オクトチアミン(オクトチアミン)
ビタミンB1は神経の働きを維持するうえで重要な役割を持ち、糖質、タンパク質、脂質などの代謝にも関与する物質です。オクトチアミンは体内でビタミンB1となり、ビタミンB1の欠乏または代謝障害による神経機能障害や心筋代謝障害などを改善します。食事からビタミンB1が十分に摂取できない状態にも用いられます。従来のビタミンB1剤に比べて吸収されやすく、持続性もあります。



カルシトリオール(カルシトリオール)
カルシトリオールは体内で直接効力を現す活性型のビタミンD製剤で、カルシウムの吸収を高め、骨の形成を促します。ビタミンD代謝異常にともなう低カルシウム血症、しびれ、テタニー、知覚異常や、骨粗鬆症などに用いられます。



コハク酸トコフェロールカルシウム(コハクサントコフェロールカルシウム)
コハク酸トコフェロールカルシウムは内分泌系でのホルモンの生産機能を調整する作用、血液循環を強化して新鮮な酸素や栄養分を各器官・組織へ送り込む作用、コレステロールの過剰沈着を防ぐ作用、毛細血管の血流をよくする作用などがあり、ビタミンE欠乏症や末梢循環障害などに用いられます。



コバマミド(コバマミド)
ビタミンB12は微生物によって合成される成分で、私たちには動物性の食物から供給されています。ビタミンB12は、遺伝物質の合成や神経系の形成に作用することで、赤血球の形成・成熟や神経の修復・再生に関与する物質で、ビタミンB12欠乏症や代謝障害による貧血・神経痛・末梢神経炎・筋肉痛・関節痛・中枢神経障害などを改善します。食事からビタミンB12が十分に摂取できない状態にも用いられます。  コバマミドはメチルマロニルイソメラーゼと呼ばれる成分の補酵素として働き、メチルマロニルをサクシニルへ変化することにより赤血球の抗生物質であるヘム合成の前段階に作用し、ヘム合成を促進、貧血状態を改善します。また、ビタミンB12を消化管から吸収するには、胃の粘膜で産生される内因子が必要です。胃の粘膜が広範囲にわたって萎縮している場合や潰瘍を起こしている場合は、本剤の吸収が阻害され、効果が現れないことがあるので注意が必要です。



チアミンジスルフィド(チアミンジスルフィド)
ビタミンB1は神経の働きを維持するうえで重要な役割を持ち、糖質、タンパク質、脂肪などの代謝にも関与する物質です。チアミンジスルフィドは腸から吸収されてからビタミンB1となり、ビタミンB1の欠乏または代謝障害による神経機能障害や胃腸運動機能障害などを改善します。食事からビタミンB1が十分に摂取できない状態にも用いられます。



ニコチン酸(ニコチンサン)
ニコチン酸はビタミンB1やビタミンB2とともに組織の代謝をよくしたり、末梢血管を広げる作用があり、ペラグラなどのニコチン酸欠乏症や、ニコチン酸の欠乏または代謝障害による皮膚炎・メニエル症候群・末梢循環障害などを改善します。食事からニコチン酸が十分に摂取できていない状態にも用いられます。



ニコチン酸トコフェロール(ニコチンサントコフェロール)
ニコチン酸トコフェロールは末梢の血行をよくする作用、血管を強化する作用、血小板の凝集機能を抑える作用、脂質の代謝を改善する作用などを持つビタミンE(トコフェロール)と末梢血管拡張作用を持つニコチン酸を組み合わせた薬で、高血圧症にともなう症状や、高脂血症、閉塞性動脈硬化症にともなう末梢循環障害に用いられます。



パンテチン(パンテチン)
パンテチンはビタミンBのひとつで、脂質の代謝を改善して血中の過剰なコレステロールや中性脂肪を減らしたり、血管壁へのコレステロールの沈着を防ぎます。また腸管の運動を促したり、血小板数を正常にする作用もあり、パントテン酸欠乏症や、パントテン酸の欠乏または代謝障害による高脂血症・弛緩性便秘・湿疹・出血傾向などを改善します。食事からパントテン酸が十分に摂取できない状態や、抗生物質による副作用の予防・治療にも用いられます。



パントテン酸カルシウム(パントテンサンカルシウム)
パントテン酸カルシウムはビタミンBのひとつで、体に必須の様々な物質の合成や、脂肪、タンパク質、炭水化物などの代謝に関与し、パントテン酸欠乏症や、パントテン酸の欠乏または代謝障害によるかぶれ・湿疹・弛緩性便秘などを改善します。食事からパントテン酸が十分摂取できない状態や、抗生物質による副作用の予防・治療にも用いられます。配合剤はビタミンB2、B6、ニコチン酸を含有する薬です。



ビスイブチアミン(ビスイブチアミン)
ビタミンB1は神経の働きを維持するうえで重要な役割を持ち、糖質、タンパク質、脂質などの代謝にも関与する物質です。ビスイブチアミンはビタミンB1欠乏症に用いられ、神経機能障害や心筋代謝障害などを改善します。食事からビタミンB1が十分に摂取できない状態にも使用されます。



ビスベンチアミン(ビスベンチアミン)
ビタミンB1は神経の働きを維持するうえで重要な役割を持ち、糖質、タンパク質、脂質、などの代謝にも関与する物質です。ビスベンチアミンは速やかに吸収されてこれらビタミンB1作用のほかに鎮痛作用、腸管運動亢進作用、副腎皮質刺激作用なども示し、ビタミンB1の欠乏または代謝障害による神経機能障害や胃腸運動機能障害などを改善します。食事からビタミンB1が十分に摂取できない状態にも用いられます。



ビタミンA(ビタミンA)
ビタミンAには網膜の暗順応を高める作用や、粘膜の乾燥・変性・角化・損傷などを改善して病気に対する抵抗力を高める作用、表皮の新陳代謝を促して皮膚の角化を改善する作用などがあり、ビタミンAの不足による夜盲症、結膜乾燥症、角膜乾燥症、角化性皮膚疾患などを改善します。食事からビタミンAが十分に摂取できない状態にも用いられます。



ファレカルシトリオール(ファレカルシトリオール)
ファレカルシトリオールは活性型ビタミンD3の働きで小腸や副甲状腺、骨などに作用して、カルシウムの吸収を高め、低下した血中カルシウムを上昇させて骨粗鬆症などの症状に効果を発揮します。



フィトナジオン(フィトナジオン)
フィトナジオンは肝臓でプロトロンビンと呼ばれる血液凝固因子の合成を促し、止血機能を高めます。抗生物質などの使用中や肝機能障害に伴うビタミンKの吸収障害、ビタミンKの欠乏による出血などに用いられます。



フラビンアデニンジヌクレオチド(フラビンアデニンジヌクレオチド)
ビタミンB2は糖質、脂質、タンパク質などの代謝に関与し、皮膚や粘膜の機能を保つためにも重要な物質です。フラビンアデニンジヌクレオチドはビタミンB2の欠乏または代謝障害による口角炎・口内炎・舌炎・脂ろう性湿疹などや、食事からビタミンB2が十分に摂取できない状態に用いられます。



フルスルチアミン(フルスルチアミン)
ビタミンB1は神経の働きを維持するうえで重要な役割をもち、糖質、タンパク質、脂質などの代謝にも関与する物質です。フルスルチアミンは体内に吸収されてからビタミンB1に変わり、ビタミンB1の欠乏または代謝障害による神経機能障害や真菌代謝障害などを改善します。食事からビタミンB1が十分に摂取できない状態にも用いられます。



ベンフォチアミン(ベンフォチアミン)
ベンフォチアミンは体内に吸収されてからビタミンB1となり、ビタミンB1の欠乏または代謝障害による神経機能障害や心筋代謝障害などを改善します。食事からビタミンB1が十分に摂取できない状態にも用いられます。  *ビタミンB1とは神経の働きを維持するうえで重要な役割を持ち、糖質、タンパク質、脂質などの代謝にも関与する物質です。



メコバラミン(メコバラミン)
ビタミンB12は神経の修復、再生に関与する物質で、障害を受けた神経組織を修復し、感覚機能や運動機能を回復させます。このメコバラミンはビタミンB12剤で、末梢性神経障害による手足の痛み、しびれ、筋力低下などに用いられます。



メナテトレノン(メナテトレノン)
メナテトレノンはビタミンKの欠乏による止血剤または骨粗鬆症の治療薬です。具体的にはケイツーはプロトロンビンとよばれる血液凝固因子の肝臓での合成を促して止血機能を高める薬で、ビタミンKの欠乏による新生児低プロトロンビン血症(プロトロンビンが減少し、出血が止まりにくくなる)や、分娩時の出血、抗生物質の使用による低プロトロンビン血症などに用いられます。グラケーは骨の形成を促したり骨の吸収を抑える薬で、骨粗鬆症の痛みや骨量の改善に用いられます。



リボフラビン(リボフラビン)
ビタミンB2は糖質、脂質、たんぱく質などの代謝に広く関与し、皮膚や粘膜の機能を保つためにも重要な物質です。このリボフラビンははビタミンB2の欠乏または代謝障害による口角炎・口唇炎・舌炎・湿疹や食事からビタミンB2が摂取できない状態の人に用いられます。



リン酸ピリドキサール(リンサンピリドキサール)
リン酸ピリドキサールはビタミンB6の欠乏を補う働きがあります。ビタミンB6は主にアミノ酸の代謝に関与する物質で、具体的にはビタミンB6の欠乏によって口角炎・口唇炎・口内炎・湿疹・アトピー皮膚炎・末梢神経炎などが引き起こされます。食事などからビタミンB6が十分な摂取できない状態の人にも用いられます。



ワッサーV(ワッサーブイ)
皮膚によい水溶性のビタミンB群及びビタミンCの複合ビタミン薬です。神経機能の維持に欠かせないビタミンB1と粘膜の保護や肝機能の維持に作用するB2、皮膚炎やアレルギー症状にB6、末梢神経障害に用いられるB12などがビタミンB群には含まれています。加えて毛細血管の抵抗力を高めるビタミンCやパントテン酸、ニコチン酸アミドの6種類のビタミンが配合されています。これらのビタミンは、ビタミン不足で生じる湿疹や口内炎に用いると効果的です  これらのビタミンは水溶性ビタミンなので、尿から容易に排泄されるため、強い作用はありませんが、副作用の心配はないという利点があります。



塩酸セトチアミン(エンサンセトチアミン)
ビタミンB1は神経の働きを維持するうえで重要な役割を持ち、糖質、タンパク質、脂質などの代謝にも関与する物質です。塩酸セトチアミンは消化管からよく吸収されて体内でビタミンB1に転化し、ビタミンB1の欠乏または代謝障害による神経機能障害や心筋代謝障害などを改善します。食事からビタミンB1が十分に摂取できない状態にも用いられます。



塩酸ピリドキシン(エンサンピリドキシン)
ビタミンB6は各種アミノ酸やタンパク質の分解・生合成に関与する物質で、欠乏すると脂漏性の皮膚障害、血液障害、神経障害などが現れやすくなります。塩酸ピリドキシンは代謝過程に直接関わり、ビタミンB6の欠乏または代謝障害による口角炎、湿疹、かぶれ、末梢神経炎、放射線障害などを改善します。食事からビタミンB6が十分に摂取できない状態にも用いられます。



総合ビタミン剤(ソウゴウビタミンザイ)
総合ビタミン剤はビタミンA・B群・C・D・E、ニコチン酸、葉酸など数種のビタミン剤を配合した薬で、食事からこれらのビタミン類が十分に摂取できないような状態に用いられます。



葉酸(ヨウサン)
葉酸はビタミンB群のひとつで、細胞の発育や、核酸・タンパク質の代謝などに関与し、特に骨髄での赤血球の形成に重要な役割を持つ物質です。本剤は葉酸の欠乏または代謝障害による貧血、アルコール中毒や肝疾患による貧血、呼吸不全症候群、顆粒球減少症や、食事による葉酸の摂取が十分にできない状態の人などに用いられています。



複合ビタミンB剤(フクゴウビタミンBザイ)
複合ビタミンB剤はビタミンB1・B2・B6・B12など各種のビタミンB類を配合した薬で、ビタミンB類の欠乏または代謝障害による神経痛・筋肉痛・関節痛・末梢神経炎・末梢神経麻痺などを改善します。食事からビタミンB類が十分に摂取できない場合にも用いられます。



酢酸トコフェロール(サクサントコフェロール)
酢酸トコフェロールは末梢の血行を促すとともに血小板の粘着・凝集機能を抑えて血液循環を改善する作用や、血管壁を強化する作用、内分泌系に働いてホルモンの生成機能を調整する作用、過酸化脂質の生成を抑える作用などがあります。ビタミンE欠乏症、動脈硬化症などの末梢循環障害、過酸化皮質の増加防止に用いられます。



酢酸ヒドロキソコバラミン(サクサンヒドロキソコバラミン)
ビタミンB12は赤血球の形成・成熟や神経の修復・再生に必須の物質です。またアミノ酸、タンパク質、糖質、脂肪などの代謝にも関与し、ビタミンB12欠乏症や代謝障害による貧血・神経痛・末梢神経炎 ・筋肉痛・関節痛などを改善します。食事からビタミンB12が十分に摂取できない状態にも用いられます。



酪酸リボフラビン(ラクサンリボフラビン)
ビタミンB2は糖質、脂質、たんぱく質などの代謝に広く関与し、コレステロールの増加を抑えたり、皮膚や粘膜の機能を保つためにも重要な物質です。酪酸リボフラビンは徐々に吸収されて薬効を現し、高コレステロール血症、ビタミンB2の欠乏または代謝障害による口角炎・口唇炎・脂漏性湿疹・結膜炎・角膜炎などを改善します。食事からビタミンB2が十分に接すできない状態にも用いられます。